Leave a comment

紙芝居台本

以前こちらのブログ記事で、ジョン・R・ハロルド文書に含まれる紙芝居を紹介しました。この紙芝居は、労働組合・運動の概念を民衆に教育するためにSCAPが作成したものです。

これとは別に、当文庫は子どもを対象にした22点の紙芝居台本を所蔵しています。これらは既にデジタル化されており、プランゲ文庫デジタル児童書コレクションにて公開しています。メリーランド大学カレッジパーク校キャンパス内では全デジタル画像がご覧頂けます。ただし著作権保護の為、キャンパス以外では書誌情報と表紙のサムネイルのみの公開となっております。なお国会図書館デジタルコレクションからも全デジタル画像をご覧頂けます。(国会図書館館内からのアクセス限定)

所蔵する紙芝居台本の例:

一部の台本は検閲処分を受けたと思われます。下記は、番ちゃんの手柄 (Prange Call No. 545-013)の一部です。「削除」の処分を受けた箇所が見受けられます。

占領期の紙芝居に関しては、下記の先行研究があります。

  • Orbaugh, Sharalyn. “How the Pendulum Swings: Kamishibai and Censorship under the Allied Occupation.” 「検閱・メディア·文学 : 江戶から戦後まで」 (鈴木登美 … [et al.] 編. 2012. 東京, 新曜社.)
  • 山本武利, “紙芝居 : 街角のメディア” (2000. 東京, 吉川弘文館.)
Leave a comment

ケネス・E. コルトン・ペーパー

ケネス・コルトン(Kenneth E. Colton)は1946年1月、日本の政党を担当するリサーチアナリストおよび諜報専門員としてCIS(民間諜報局)に入局し、その後民間歴史課(Civil Historical Section)に移りました。CISでの勤務は日本の占領が終結した1952年に終えたものの、その後も日本に対する興味を失うことなく、研究を続けました。1956年にはAnnals of the American Academy of Political and Social Scienceという雑誌に「独立後の日本」という記事を掲載しています。(Nov., 1956, vol. 308,  pp. 40-53) コルトンは上智大学、国際基督教大学、アメリカン大学、ケント州立大学などで教鞭をとりました。

コルトン・ペーパーには、1945年から1955年を中心に、1917年から1974年という長期間にわたって収集された日本の政党に関する通信文、切り抜き、報告書、写真、書類、メモなどが含まれています。これらの文書の検索ツールはすべて完成しており、ここから探していただくことができます。

Leave a comment

小津安二郎「長屋紳士録」

[本記事は、ラニ・アルデン(2013-2014年学生アルバイト)による寄稿です]

プランゲ文庫は様々なメディア関連資料を所蔵しており、それらはゴシップ誌から映画評論雑誌など多岐にわたります。そのため当文庫の所蔵資料からは、占領期に台頭した様々な映画監督の人物像や作品などを、現在の知名度の有る無しにかかわらず詳しく調査することが可能です。占領期には後に高い評価を受けた映画監督が多く登場しました。そのうちの一人に、小津安二郎監督が挙げられます。

小津安二郎監督は昭和22年(1947年)5月20日、「長屋紳士録」という作品を発表しました。これは、戦後に親とはぐれた少年を引き取った女性の話で、製作過程や内容などが多くの映画雑誌で取り上げられました。以下の画像はその一部です。

また「日米キネマ」という映画雑誌を見ると、日本語ページのすぐ後に英語ページが配置され日本語を解さない読者も記事を楽しめる工夫がされていたことが見て取れます。下の画像はその例です。(1948年7月1日発行)これを見ると「長屋紳士録(松竹)東京の片隅にくりひろげる美しい人情世界庶民を愛する小津安二郎監督飯田蝶子吉川滿子共演」と日本語が書かれたページがあり、その後に「Nagaya Shinshiroku (Shochiku) can easily be a true story in war-torn Tokyo」と英語のページが続いています。

当文庫所蔵の雑誌は全てマイクロ化が終了しており、国立国会図書館をはじめ、様々な大学・その他の機関で利用に供されています。詳しくはこちらのページをご覧ください。

Leave a comment

日本国旗イラストの検閲

プランゲ文庫が所蔵する資料の中で、日本国旗のイラストが検閲処分を受けたケースがいくつか見られます。児童書や教育図書でこの検閲処分が取られている例を下記に紹介します。

Leave a comment

先行研究紹介

以前プランゲ文庫の職員が、ある研究者の方から次のような質問を受けました。

「プランゲ文庫で今までに一番研究されている分野は何でしょうか。」

プランゲ文庫の資料は占領期に出版された全ての分野の資料を網羅している為、「一番研究されている」分野を絞り込むことは非常に難しいとその時に痛感しました。

ただ、次に挙げる2つの分野は、既に研究成果を発表された研究者が多く見うけられることを特記できるかと思います。在日韓国人コミュニティーと、原爆(及び広島・長崎)に関する研究です。下記にこの2分野の先行研究論文・図書の例を紹介します。

占領期の在日韓国人コミュニティーに関する先行研究:

  • “The Korean press in Japan after World War II and its censorship by occupation authorities.” (Yoon, Heesang. 2004.) College Park, Md: University of Maryland. http://hdl.handle.net/1903/199.
  • “GHQ占領期における新聞発行とそのダイナミズム” (小林聡明, 2007.)
  • “GHQ占領期における在日朝鮮人団体機関紙の書誌的研究”. Intelligence.(12): 38-50. (小林聡明. 2012)
  • “戦後占領期の朝鮮人学校教科書に見る「民族意識」 : プランゲ文庫所蔵の史料を通して”. Intelligence. (12): 51-59. (池貞姫. 2012.)

原爆(及び広島、長崎)に関する先行研究:

  • “The Atomic bomb suppressed : American censorship in Japan, 1945-1949″  (Braw, Monica, Göran Rystad, and Sven Tägil. 1986. Malmo, Sweden: Liber International.)
  • “原爆報道と検閲.” Intelligence. (2003): 42-47. (中川正美. 2003)
  • “GHQ/SCAP占領下の原爆表現–ccd(民間検閲支隊)の検閲をめぐって.” 国語教育研究 / 広島大学国語教育会 編. (2008): 1-17. (岩崎文人. 2008.)
  • “原爆と検閱 : アメリカ人記者たちが見た広島・長崎” (繁沢敦子. 2010.)
  • “占領期の出版メディアと検閱 : 戦後広島の文芸活動” (広島市文化協会文芸部会編 . 2013.)
  • “被爆者はどこに行ったのか? : 占領下の原爆言説をめぐって”. Intelligence.(13): 92-104. (石川巧. 2013.)
Leave a comment

日記・手帳

形態の違いや内容に関わらず全ての出版物は民間検閲局(CCD)に提出し、検閲を受けることが出版社に課された義務でした。この為、上記の写真に見られるように中がほぼ白紙の日記や手帳などといった出版物も検閲を受けました。

これら日記や手帳の資料群はまだデジタル化されていません。ただし、どのような表題の本を所蔵しているのかを把握する為の簡単なリストは既に作成してあり、このリストはプランゲ文庫館内で利用に供されています。日記・手帳資料群の閲覧をご希望される方は、prangebunko[at]umd.eduにご連絡ください。

Leave a comment

プランゲ文庫オープンハウス 2014

2014年10月22日、プランゲ文庫はオープンハウス・イベント 2014を開催しました。今年は特に、新室長・巽由佳子の紹介を目的とし、メリーランド大学の学生・教授陣、当大学図書館職員など様々な方々にご来場頂きました。昨年同様、当文庫の所蔵資料及び、University Archives所蔵のゴードン・W・プランゲ・ペーパーの展示も行いました。

最初のプログラムとして、次の方々からスピーチを頂きました。

オープンハウス 2013の様子については、こちらをご覧ください。

Follow

Get every new post delivered to your Inbox.