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長崎における展示会のお知らせ

今月から来月にかけ、長崎県立長崎図書館にて原爆文学関連の展示会が開催されています。

「石田壽と長崎」(2階ロビー展)は、石田壽さんの活動を紹介しています。石田壽さんは戦後、娘の石田雅子さんの著作「雅子斃れず」の出版に奔走しました。

プランゲ文庫は「雅子斃れず」のゲラ、仮刷、異なる出版社から出された2冊、そして民間検閲局(CCD)が残した文書などを所蔵しています。そして、今回当文庫所蔵物のコピーが、「石田壽と長崎」において展示されています。

また「原爆文学展」(4階郷土資料展示室)では、長崎の原爆文学作品の展示・紹介を行っており、こちらでも「雅子斃れず」関連資料を展示しているそうです。

7月26日には図書館講座が横手一彦教授(長崎総合科学大学)により「六九年目の『長崎・そのときの被爆少女』- 『雅子斃れず』新資料などを紹介しながら」と題して開催されます。横手教授は「雅子斃れず」に関する研究を長年続けられ、2010年に「長崎・そのときの被爆少女 : 六五年目の『雅子斃れず』」(時事通信社: 2010)を出版されました。この図書館講座では、「雅子斃れず」に関する新資料も紹介される予定です。

 

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1947年7月18日

現在デジタル化を進めているCensored Newspaper Articles紹介の一環として、1947年の今日、7月18日に民間検閲局(CCD)に提出された文書を紹介します。

1947年7月18日、複数の新聞社が「東京都内の引揚者を対象に衣類の特別配布予定あり」との記事を掲載しようとしました。記事によると、特別配布は同月25日頃に開始されるはずでした。しかし、この記事についてどの新聞でもSuppress(発禁)の処分を受けたことが、民間検閲局(CCD)がこれらの記事ゲラや原稿と共に保管していた文書から見て取れます。よって、この記事内容が当時一般市民に伝えられたのかどうかは不明です。

下記の画像は、CCD文書(全てクリックで拡大。個々の画像右下のview full sizeをクリックで更に拡大します)および「時事新報」の紙面ゲラ(拡大不可)です。これらの資料は既にデジタル化されており、プランゲ文庫館内で閲覧が可能です。

 

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小松左京氏の「幻の」デビュー作発見

すでに数十紙の新聞でも報道されましたように、日本のSF巨匠作家である小松左京氏(1931~2011)が学生時代に創作したと思われる漫画本「怪人スケレトン博士」(Prange Call No. 479-088)が、先月プランゲ文庫にて見つかりました。この発見には、国会図書館とプランゲ文庫の共同デジタル化プロジェクトが大きく関与しています。プランゲ文庫に所蔵されているこの本がデジタル化され、ほんの数ヶ月前に国会図書館のデジタルコレクションに搭載されたところ、小松左京ファンがみごと「最新刊」を発掘するに至ったというわけです。

この作品で小松氏は、その後氏の大ベストセラーとなった「日本沈没」の伏線となるような近代科学に警鐘を鳴らすストーリーを展開しています。時空を超えたこの発見は「まるで小松左京のSF 小説のようだ」と小松左京ライブラリでも伝えられています。(小松左京ライブラリ2014年6月15日付記事参照)(検証結果修正版は2014年7月1日付記事を参照)

長年にわたり国会図書館と二人三脚で歩んできたプランゲ文庫にとって、この発見のお手伝いができたことは最高のご褒美だと思っています。現時点で既に約14,000冊のデジタル化を達成しています。これからもデジタル化を通して思いがけないご褒美に出会えることを楽しみに、国会図書館とともにプロジェクトをどんどん進めていきたいと思います。

記事リンク:

共同通信47News 【小松左京、幻のデビュー作か】米で漫画本所蔵  「日本沈没」に通じる 実名作品、ファン発見

共同通信47News動画ニュース 幻のデビュー作か  –  Sci-fi author Komatsu’s debut work found in U.S. library

The Japan Times オンラインニュース Debut work by sci-fi author Komatsu found

 

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ジョン・R・ハロルド文書

Harold John R_1946連合国軍最高司令官総司令部(SCAP)労働課で、労使関係責任者代理の職に就いたジョン・R・ハロルド氏の関係資料を紹介します。

ハロルド氏は日本民衆に対する労使関係教育に力を注ぎ、労働関係調整法(1946年)の制定・施行にも携わりました。当文庫が所蔵する「ジョン・R・ハロルド文書」は、個人メモ、書簡、報告書、新聞切り抜き、パンフレット、雑誌記事などで構成されており、これらは占領期の労働政策を総合的に見る上で非常に重要な資料と言えるでしょう。

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KamiShibai_document

上のスライドショーは、ハロルド文書の中でも特殊な資料で、労働組合・運動の概念を民衆に深く浸透させるためにSCAPが作成した紙芝居です。同報された文書には、”Dick Deveral, Chief of the Labor Education Branch of the Labor Division, SCAP, developed these paper theatres as part of the educational efforts for the Japanese Trade Unionist.” とあります。(左の画像をクリックで拡大)この紙芝居は、木で作られたフレームと共に保管されています。当時は街角で頻繁に見られた紙芝居というメディアを使い、労働教育を広めようとしたSCAPのアイデアが興味深く見て取れます。

ハロルド文書はマイクロ化されており、それらはマッケルディン図書館(McKeldin Library) 1階で自由に閲覧できます。原物、及びコピーは当文庫にて保管していますので、閲覧をご希望の方は、prangebunko[at]umd.eduまでご連絡ください。

参考資料:

  • Guide to the papers of John R. Harold – Harold, John R.  (Call Number: HD8726.5 .H37 1998, 5 microfilm reels)
  • Living a life of social significance : an autobiography of the professional life of an attorney to the labor movement – Harold, John R.  (Call Number: HD8073.H275 H37 1998, 1 microfilm reel)
  • アメリカ勞働組合法講話 – ジョン・R・ハロルド  (Prange Call Number: HD-0766)  この図書は、当文庫にて所蔵しております。閲覧をご希望の方は、上記のEメールアドレスまでご連絡ください。

 

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ブログ開設一周年記念

2013年7月1日に開設した当ブログは、本日一周年を迎えました。所蔵資料の紹介や、占領期関連の著作物のお知らせなど、プランゲ文庫の「今」をお伝えする場所を目標として記事更新を続けてまいりました。これからも内容の充実化に取り組んでいく次第です。皆様のご意見・ご感想をお待ちしております。

下記は、この一年を振り返った統計です。

全体で11カ国からのアクセスがありました。その中で最も訪問者が多かった国・地域:

  1. アメリカ合衆国
  2. 日本
  3. 台湾

最も多く使われた検索ワード:

  1. 石臼の歌 ( 「いしうすのうた」も含む)
  2. デルノア (「デルノア、長崎」「ビクター・デルノア」なども含む)
  3. 野球資料コレクション

最も多く閲覧された記事:

  1. ビクター・デルノア・ペーパー
  2. 石臼の歌
  3. 長崎からの訪問者
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マーリン・メイヨー・オーラル・ヒストリーズのインターン生より

Danzcuk_Mayo Intern_1

マーリン・メイヨー・オーラル・ヒストリーズ・インターンシップは、当メリーランド大学歴史学部の援助を受けて開設されました。2014年春学期には歴史学と政治学専攻の学生、Josef Danczukが、最初のインターン生として選ばれました。以下はインターンシップを終えたJosefからの感想です。

“As the Marlene J. Mayo Oral Histories Intern for this past spring semester, I had the wonderful opportunity to work with 100 oral histories. These oral histories are interviews conducted by Professor Emerita Marlene Mayo with Americans who were involved in the Allied Occupation of Japan. My role was to secure releases for these interviews from the interviewees or their heirs so that the oral histories could be available for researchers, scholars and the general public.”

“At the start of my time in the Prange Collection, there were 95 oral histories that did not yet have releases. By the end of the semester, I was able to secure 18 releases and have contacted or retrieved contact information for another 30 oral histories. During my time, I had an incredible opportunity to correspond with some very interesting individuals and their families. Almost every family I contacted requested a copy of the actual oral history so that they could learn more about what their family member had done so many decades ago. I learned a lot from researching and working with these oral histories and discovering more about the Americans involved in the Occupation. It was a great experience and truly opened my mind up to a region and period of history that I have not had experience in before. I am thankful for the Prange Collection Staff, Professor Mayo and the History Department for granting me this wonderful opportunity. “

歴史学部からの更なる援助を受け、当文庫は2014年秋学期もこのインターンシップを提供する予定です。マーリン・メイヨー・オーラル・ヒストリーズの詳細は、こちらのブログポストをご覧ください。

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1947年6月14日

現在デジタル化を進めているCensored Newspaper Articles紹介の一環として、1947年の今日、6月14日に民間検閲局(CCD)に提出された文書を紹介します。

東京タイムスが提出した、ダンスホールの風紀規制に関する記事です。「光る取締りの眼. 惡の温床ダンスホール」という表題の日本語ゲラを見ると、 “…内容の事前検閲ができなくなったので….”と書かれた箇所に書き込みがあり、Delete検閲処分を受けたことが確認できます。この「事前検閲」は、GHQ/SCAPが占領期初期に行っていた事前検閲のことを指すのではと推測できます。

下記の画像は、この日本語ゲラと共に保管されていた文書です。検閲処分対象となった箇所は、“Since the advance censorship has been banned…”と英訳されています。(画像をクリックで拡大。画像右下の”View full size”をクリックすると更に拡大します)

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