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「赤毛のアン」の翻訳者 村岡花子

現在放映中のNHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」の主人公、村岡花子は「赤毛のアン」の翻訳者として知られていますが、その他にも児童書や随筆、そして外国文学作品の翻訳など多岐にわたる分野で活躍しました。

彼女の多彩な活躍ぶりは、プランゲ文庫に所蔵されている数々の作品が物語っています。たとえば、花子はドラマの中でも描かれた「たんぽぽの目」(Prange Call Number: 448-013)を含め多くの児童書を執筆しています。プランゲ文庫のデジタルコレクションPrange Children’s Digital Collectionには17冊の児童書が所蔵されており、それらの全文がカラーで閲覧可能となっています(メリーランド大学および国際子供図書館敷地内)。

随筆も多数執筆しており、たとえば「友情論」(PL-53757)では、ドラマで展開される友人の蓮子(モデルは柳原白蓮)との関係を彷彿とさせる友情について語っています。また「新日本の女性に贈る」(HQ-0364)では、自身の夫、村岡敬三(ドラマでは英治)との恋愛経験に基づいてか「恋愛と結婚について」というタイトルで、職場での男女の出会いこそが自由な交際につながることを強調しています。一方、武者小路実篤ら7名と共著の「愛情の問題」(HQ-0409)という随筆集では、自身の家族関係をもとに「肉親の愛」について論じています。さらに「雨の中の微笑」(PL-53752)では、女性が参政権を通して政治に参加することの重要性を訴え、「緑の島」(PL-53758)という短編集では、聖書からの引用をもちいて敬虔なクリスチャンとしての使命感を伝えています。

翻訳家としては「赤毛のアン」に加え、マーガレット・ウィドマー作「愛情」(PZ-9001g)とモンタニー・ペリー作「花咲く家」(PS-9003g)の和訳に携わり、プランゲ文庫にはそのゲラ本が残っています。これら数々のプランゲ文庫所蔵の花子の作品は、ドラマとは別の一面を含んだ新しい村岡花子像を浮かび上がらせる貴重な資料といえるかもしれません。

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