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出版物紹介:「漫画少年物語:編集者加藤謙一伝」

MangaShonenMomogatari占領期が始まると共に、子ども向け雑誌の創刊数は劇的に増加しました。しかし多くの出版社はすぐ、紙不足や人気作家の確保など、様々な現実的問題に直面します。他の雑誌との売り上げ数競争も、各編集者が最も頭を悩ます事柄だったことでしょう。

今日ご紹介する、「「漫画少年」物語:編集者・加藤謙一伝」(都市出版, 2002)は、そんな戦後の出版業界の様子を垣間見ることができる、貴重な本と言えます。タイトル通り、この本は戦前は講談社の「少年倶楽部」編集長をつとめ、戦後に「漫画少年」を創刊した加藤謙一氏の伝記です。著者の加藤丈夫氏は謙一氏の息子です。

BLOG_M91MangaShonenプランゲ文庫は、「少年倶楽部」(Prange Call No. S2192)も「漫画少年」(Call No. M91)も所蔵しています。また、プランゲ文庫の資料は民間検閲局(CCD)が検閲目的で集め保管していたものであることから、雑誌の付録も非常に綺麗な状態で保管されていることが特記できます。本書では、いかに付録が「少年倶楽部」と「漫画少年」の両誌が広く子どもたちに受け入れられる重要な要素となったかを書いています。雑誌を購入早々、喜々として付録を作った思い出は、今も当時を生きた人々の心に深く残っているのではないでしょうか。本書でも、遠藤周作氏、坂田寛夫氏、東海林さだお氏、尾崎秀樹氏の4名が付録の思い出を語った、「文藝春秋デラックス」(1975年の漫画特集号)における座談会の様子が引用されています。(pp.140-142.)

下の画像は、「少年倶楽部」第36巻第11号11月号(11/1/1949)の付録をカラーコピーし、プランゲスタッフが実際に作ってみたものです。付録デザインは中村星果氏によるものです。中村星果氏考案の付録については本書のpp. 138-140に詳しく書かれています。

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