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占領期における、米兵と日本女性の交際:第二回

[本記事は、渡辺二幸[わたなべ にこう](2016-2017年学生アルバイト)による寄稿です] 米兵と日本人女性の交際を描いたが為に検閲処分を受けた出版物をブログ記事全三回に亘って紹介します。第一回はこちら

トップのゴシップ記事「千恵子の御難」

昭和21年5月に発行されたトップという雑誌には、竹下千恵子という日本人のダンサーについてのゴシップ記事が見られます。ゲラによると、記事タイトルは「千恵子の御難」となる予定だったようです。記事の前半は千恵子のアメリカへの旅行と日本への帰国について書かれています。記事によると、川上クラークという千恵子の婚約者は米軍中尉として日本に来たようです。しかし米兵と日本人女性の結婚が禁止されていたので、千恵子とクラークは計画通りには結婚できませんでした。記事の後半は千恵子のダンサーとしての人生について書かれています。

千恵子の結婚がかなわなかったことに関する記述は「治安妨害」として検閲処分の対象となりました。そして記事のタイトルを「千恵子の御難」から「千恵子気を吐く」に変更するように指示されます。結果、千恵子のダンサーとしての人生についての段落は編集せずに出版されましたが、アメリカへの旅行や結婚の予定などについての段落は全て削除となりました。

これは、結婚の禁止が不公平に見えるのではとCCDが懸念したことが検閲処分につながったと考えられます。千恵子はアメリカでクラークに出会い、日本に来る前から既に結婚する予定だったと思われ、またクラークの苗字から彼は日系アメリカ人だと推測できます。この記事のゲラには、結婚できないと気づいた千恵子の悲しみが強く現れています。クラークがGIとして来日し会った際の千恵子の目の輝き、そして彼と結婚できないと知ったときのため息などロマンチックなタッチでこの記事は書かれています。

このような感情的な記事が、米兵と日本女性との交際禁止というSCAPの方針に悪影響を及ぼすとCCDは考えたのかもしれません。CCDはこのゴシップ記事から、クラークに関する一切の言及を削除しました。

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One comment on “占領期における、米兵と日本女性の交際:第二回

  1. […] 昭和21年5月発行の「トップ」には前回紹介した「千恵子の御難」だけでなく「テンポラリー・ワイフ」という記事もありました。「テンポラリー・ワイフ」は、米兵が日本にいる間に日本女性を内妻として「購入できるサービス」についての記事でした。占領期に米兵が売春を行なうことは禁止されていましたが、実際には米兵と日本人女性間の売春行為は広く行なわれていました。売春についての記事は、民間検閲局(CCD)によって「治安妨害」の理由で検閲処分を受けることが多くありました。「テンポラリー・ワイフ」も発禁処分を受けています。 […]

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