Tag Archive | 日本国憲法

1947年5月3日 憲法記念日 – 日本国憲法施行から70年をむかえて

日本国憲法は1946年(昭和21年)11月3日に公布され、翌年1947年(昭和22年)の今日、5月3日に施行されました。プランゲ文庫ブログでは「日本国憲法シリーズ」として、当文庫が所蔵する憲法関連資料を紹介を行なってきました。こちらからシリーズの一覧をご覧いただけます。シリーズ最終回の今回は、日本国憲法制定に深く関わったチャールズ・ケーディスとベアテ・シロタ・ゴードンを紹介します。 チャールズ・L. ケーディス・ペーパー SCAPの民政局次長であったチャールズ・L・ケーディス(Charles L. Kades)は、1947年の日本国憲法制定にあたり憲法案を作成するなど、指導的な役割を担いました。 チャールズ・L・ケーディス・ペーパー(Charles L. Kades Papers)は二部に分かれています。第一部は松本烝治の明治憲法仮修正案(1946年1月4日)に始まり、アメリカ国務省発行日本国憲法最終草案(1947年5月3日施行)にいたるまでの各種修正草案(英語・日本語版)を含んでいます。下記は松本烝治の明治憲法仮修正案の最初の3ページ(英語・日本語版)です。 第二部は、メモ、委員会議事録、手紙、チェックシート、日本国憲法に関する宮内庁の見解などが含まれています。下記は一例です。 チャールズ・ケーディスとベアテ・シロタ・ゴードン マーリン・メイヨー・オーラル・ヒストリーズ にはチャールズ・ケーディスとベアテ・シロタ・ゴードンのインタビューが含まれます。ケーディスのインタビューは1979年10月11~12日に録音され、計8時間13分に亘るインタビューです。ベアテ・シロタ・ゴードンは第14条(法の下の平等)と第24条(男女平等)の執筆に関わりました。ゴードンのインタビューは1978年12月8日に録音され、こちらは2時間16分です。どちらのインタビューも彼らが日本国憲法の制定に従事した経験と、新しい日本国憲法が日本の民主化にもたらした影響について述べています。 インタビューの音声カセットテープはすべてデジタル化されており、プランゲ文庫館内にてご利用いただけます。 Advertisements

日本国憲法シリーズ⑥: 1948年・1949年の新聞社説からみる日本国憲法

日本国憲法は1946年(昭和21年)11月3日に公布、翌年1947年(昭和22年)5月3日に施行されました。今年2017年の5月3日で施行70年を迎えるにあたり、「日本国憲法シリーズ」として数週間にわたりプランゲ文庫が所蔵する憲法関連資料の紹介を行います。第六回目のテーマは「1948年・1949年の新聞社説からみる日本国憲法」です。こちらからシリーズの一覧をご覧いただけます。 今日は、1948年と1949年の5月3日に中国新聞と時事新報の二紙が日本国憲法について論述した社説を紹介します。 「新憲法實施一周年」と題された、中国新聞(Call No.NC0408)の1948年5月3日の社説は、新憲法実施一周年を軽々しく祝うだけではいけない、と警告します。特に「…わが国は未だ占領軍の管理下におかれ独立の民主國家として國際社会の一員となることを許されていない」ことなどをあげ、新憲法実施一周年は「当面せる國内の根本問題解決に対し異常な決意と勇氣を要請するもの」だと書いています。それでも最後には憲法は国民にとって「民主政治の方向」について学ぶ機会を与えたと評価しています。 同紙は1949年5月3日の社説でも同様の姿勢で、国民が憲法を正しく理解し運用することでこそ法の価値が生きてくる、と述べています。憲法の「精神が國民の日常生活の中に溶融することを希望する」ことが今必要とされていると読者に訴えています。 一方、時事新報(Call No. NH0088)が1948年5月3日に掲載した社説は憲法に対して好意的な見方を示しています。「新憲法一年の成績」と題された社説は下記のようにまとめており、今後の憲法に対して高い期待を寄せていることが見て取れます。社説最後部分を抜粋します。 今日は僅々一年の訓練を経たばかりである。この一年の訓練中には、大小幾多の失敗を演じたに相違ないと同時に、また幾多貴重なる反省自戒の機会をも與えられた。新憲法の下に、民主的な、平和的な、文化國民としての訓練の第二年目を、希望と自信を以て迎えているのである。 翌年1949年5月3日の社説「新憲法実施二年の成績」も、「僅々二年の短日月で、人間の魂を入れ換えしめるような奇術の成功は、世界の歴史に前例のないこと」という意見で、新憲法の浸透には時間がかかるとの見通しを述べてます。

日本国憲法シリーズ⑤: 報道写真からみる日本国憲法

日本国憲法は1946年(昭和21年)11月3日に公布、翌年1947年(昭和22年)5月3日に施行されました。今年2017年の5月3日で施行70年を迎えるにあたり、「日本国憲法シリーズ」として数週間にわたりプランゲ文庫が所蔵する憲法関連資料の紹介を行います。第五回目のテーマは「報道写真からみる日本国憲法」です。こちらからシリーズの一覧をご覧いただけます。 1948年5月3日に撮影されたとみられる共同通信の写真は、日比谷旧音楽堂における憲法記念都民音楽会の様子です。(Prange Call No. K0502) 続く2枚は、1949年に皇居前広場で開催された憲法記念式典を写したものです。2枚目は時事通信の写真です。(Prange Call No. K4023, J150)

日本国憲法シリーズ④: 一般図書からみる日本国憲法

日本国憲法は1946年(昭和21年)11月3日に公布、翌年1947年(昭和22年)5月3日に施行されました。今年2017年の5月3日で施行70年を迎えるにあたり、「日本国憲法シリーズ」として数週間にわたりプランゲ文庫が所蔵する憲法関連資料の紹介を行います。第四回目のテーマは「一般図書からみる日本国憲法」です。こちらからシリーズの一覧をご覧いただけます。 「新しい憲法明るい生活」は (Prange Call No. JQ-0052) 憲法普及会が編集した小冊子です。ジョン・ダワー教授の「敗北を抱きしめて – 第二次世界大戦後の日本人」によると、「新しい憲法明るい生活」は新憲法が発効したその日に政府によって2000万部発行されたとのことです。ダワー教授は、これは日本の各家庭に一部ずつ備えられることを政府が意図したため、と述べています。(pp. 170-171). 奈良日日新聞社が発行した「図解憲法」(Prange Call No. JQ-0055)は、新憲法のそれぞれの項目を挿絵入りで紹介する冊子です。下記に紹介するのは憲法第二十条「信教の自由」についてのページです。

日本国憲法シリーズ③: Censored Newspaper Articlesからみる日本国憲法

日本国憲法は1946年(昭和21年)11月3日に公布、翌年1947年(昭和22年)5月3日に施行されました。今年2017年の5月3日で施行70年を迎えるにあたり、「日本国憲法シリーズ」として数週間にわたりプランゲ文庫が所蔵する憲法関連資料の紹介を行います。第三回目のテーマは「Censored Newspaper Articlesからみる日本国憲法」です。こちらからシリーズの一覧をご覧いただけます。 Censored Newspaper Articlesから、日本国憲法施行1年をむかえた1948年5月にあわせて書かれた記事を紹介します。読売新聞は1948年4月26日、「新憲法一年:世態さまざま」と題した記事を民間検閲局(CCD)に提出しました。(Prange Call No. 48-loc-0894)  この記事は新憲法施行によって再確認された事柄を取り上げ、それらがもたらした影響について論述しています。例えば男女の平等権が確認されたことを受け離婚の民事訴訟が殺到したと述べています。記事の最後には、新警察制度の欠陥により賭博が街に蔓延っており、凶悪事犯はますます増加して検挙率は落ちていると批判しており、この部分が削除(Delete)処分を受けました。下記はCCDが記事を英訳した文書です。 他にも憲法に関する記事がCensored Newspaper Articlesには含まれています。こちらに掲載しているリスト及び国立国会図書館のデジタルコレクションから検索が可能です。

日本国憲法シリーズ②: 児童書・児童雑誌からみる日本国憲法

日本国憲法は1946年(昭和21年)11月3日に公布、翌年1947年(昭和22年)5月3日に施行されました。今年2017年の5月3日で施行70年を迎えるにあたり、「日本国憲法シリーズ」として数週間にわたりプランゲ文庫が所蔵する憲法関連資料の紹介を行います。第二回目のテーマは「児童書・児童雑誌からみる日本国憲法」です。こちらからシリーズの一覧をご覧いただけます。 プランゲ文庫の所蔵資料には、新しい日本国憲法に関する児童書や児童雑誌記事が数点見られます。憲法の成り立ち・意義・仕組みを詳しく文章で説明するものから、イラストを使って簡潔にしめしたものなど様々です。どの資料からも、日本の将来を担う子どもたちに日本国憲法を正しく教えるという著者の強い気持ちがうかがえます。下記は一例です。  

日本国憲法シリーズ①: ジャスティン・ウィリアムス・ペーパーからみる日本国憲法

日本国憲法は1946年(昭和21年)11月3日に公布、翌年1947年(昭和22年)5月3日に施行されました。今年2017年の5月3日で施行70年を迎えるにあたり、「日本国憲法シリーズ」として、今後数週間にわたりプランゲ文庫が所蔵する憲法関連資料の紹介を行います。第一回目のテーマは「ジャスティン・ウィリアムス・ペーパーからみる日本国憲法」です。 ジャスティン・ウィリアムス・シニア(Justin Williams Sr.)は、1946年から1952年までSCAP民政局課長を務めました。ウィリアムスの主要な仕事は、新憲法下で国会が国権の最高機関として機能するように、その制度と運営を確立すること、日本の政治と選挙の実態をマッカーサー元帥に報告すること、及び国会がSCAPの方針に合致する政策を制定しているかどうかを確認することなどでした。コートニー・ホイットニー民政局局長(Major General Courtney Whitney)とチャールズ・ケーディス民政局次長(Colonel Charles L. Kades)が、ウィリアムスの直属上司でした。 ジャスティン・ウィリアムス・ペーパー(Justin Williams Sr. Papers)には、日本国憲法に関する資料が含まれています。下記の画像は、1946年3月6日の午後2時半にウィリアムスがひとつの封筒を受け取ったところからの出来事を詳細に書き記した文書です。厳重に封をされたこの封筒はマッカーサー元帥宛となっており、ウィリアムスは民生局が提案した憲法草案を内閣が受け入れる旨を記した文書が入っている、と予想します。ここでウィリアムは新憲法に対する自分の意見を率直に書き残しています。下記の画像はクリックで拡大します。 “When the document went back to the Cabinet 5 March, much as it was originally drawn up by the Gov’t Sect, there was no choice on the part of the Cabinet but to accept it, tho’ with great reluctance.  No matter […]