Tag Archive | 検閲

1948年3月17日

Censored Newspaper Articles紹介の一環として、1948年の今日、3月17日に民間検閲局(CCD)へ提出された文書を紹介します。 1948年3月17日読売新聞が、外国語習得を目指す国民が増え英語だけではなくスペイン語などに興味を持つ生徒が急増という記事を民間検閲局(CCD)に提出しました。一旦HOLD処分を受けましたが、その後PASSとなったようです。(Prange Call No. 48-loc-0472) 記事は終戦後「盛り上つた米英語熱はもちろん」のこと、現在はスペイン語やフィリピン語科に志願者が殺到している一方、蒙古科やイタリア語、ロシア語を志願する学生は減少していると述べています。たとえば東京外事専門学校の志願者を見ると、戦争中は志願者が激減した英米科が定員60名のところに志願者1200人以上(競争率21倍)、スペイン語(イスパニア科)は定員30名のところに志願者274名(競争率9倍)となったそうです。記事はこのスペイン語への興味は「講和会議後スペイン語を使う南米方面への進出を期待しているもの」と予想しています。 日本語ゲラのデジタル画像は当文庫館内および国立国会図書館デジタルコレクションにて閲覧いただけます。

メリーランド大学のクラス訪問 (HIST 483) [Spring 2017]

2017年2月28日、メリーランド大学のC.R. リリー教授(歴史学部)が受け持つ「Modern Japan」クラス (HIST483)の学生たちが授業の一環としてプランゲ文庫を訪問しました。このクラスは明治維新から現代までの日本史を学ぶクラスです。 まずプランゲ文庫室長が、検閲の基礎骨組みとなったプレスコードを詳しくたどりながら民間検閲局(CCD)による検閲のプロセスを説明し、どのような出版指標が日本の出版社に与えられたのかを説明しました。そしてCCDが「タブー」として特に注目していた話題の例を挙げ、具体的な資料を見せました。ここで取り上げた「タブー」の話題とは、「検閲の事実を知らせるもの」、「原子爆弾」そして「軍事的宣伝」の3点です。 次に当文庫マネージャーが、日本国憲法についてのプレゼンテーションを行いました。プランゲ文庫は、SCAPの民生局次長として日本国憲法制定に大きく関わったチャールズ・ケーディスの個人所蔵文書(Charles L. Kades Papers)を所蔵しています。また同じく憲法構築に大きく関わったベアテ・シロタ・ゴードン(Beate Sirota Gordon)のインタビューも、マーリン・メイヨー・オーラル・ヒストリーズの一部として所蔵しています。

1948年1月14日

Censored Newspaper Articles紹介の一環として、1948年の今日、1月14日に民間検閲局(CCD)へ提出された文書を紹介します。 1948年1月14日第一新聞が、東京都内のそば屋が外食券を発行して近々営業を再開するという記事を民間検閲局(CCD)に提出し、発禁(Suppress)処分を受けました。(Prange Call No. 48-loc-0156) 「外食券ソバ: 二月中旬ころ」と題されたこの記事によると、東京都内のそば屋が近く本格的に営業再開とのことです。ただし「そば屋さんの加工能力と原料不足」のため「全都民への配給は不能」であり、そのため「主食差引きのそば(うどん)専鑛の外食券」を発行することでまかなうとあります。この記事が発禁処分を受けた理由は特に記載されていません。 日本語ゲラのデジタル画像は当文庫館内および国立国会図書館デジタルコレクションにて閲覧いただけます。

夏目漱石、没後100年

今日2016年12月9日は夏目漱石(1867-1916)の没後100年にあたります。これを記念し、今日は当文庫が所蔵する夏目漱石関連資料を紹介します。 プランゲ文庫には夏目漱石関連図書が74冊所蔵されています。(数は2016年12月現在)このうち3冊は児童書として既にデジタル化されており、プランゲ文庫デジタル児童書コレクションにて公開しています。メリーランド大学カレッジパーク校キャンパス内では全デジタル画像がご覧頂けます。ただし著作権保護の為、キャンパス以外では書誌情報と表紙のサムネイルのみの公開となっております。なお国会図書館デジタルコレクションからも全デジタル画像をご覧頂けます。(国会図書館館内からのアクセス限定) 一般図書に分類されている71冊はデジタル化はされていませんが、当図書館のオンラインカタログから検索が可能です。 このうち下記の3冊には検閲を受けた跡が見られます。 「草枕」夏目漱石著 (東京 : 壯文社, 1946) (Prange Call No. PL-41964) 「草枕」夏目漱石著 (東京 : 日本社, 1947) (Prange Call No. PL-41965) 「夏目漱石」 小宮豊隆著 (東京 : 岩波書店, 1947) (Prange Call No. PL-41994)

1947年10月26日

Censored Newspaper Articles紹介の一環として、1947年の10月に民間検閲局(CCD)へ提出された文書を紹介します。 1946年、昭和天皇による日本各地への巡幸が始まり、各地域の新聞だけではなく大手の日刊紙もこぞってこの話題を取り上げました。プランゲ文庫が所蔵するCensored Newspaper Articles (CNA)にも、巡幸に関するものがいくつか確認できます。下記のCNAは石川県への巡幸(1947年10月26日~30日)に言及した記事2点です。このうち読売新聞の記事は民間検閲局(CCD)によって削除(Delete)処分を受けました。日本語ゲラを見ると、削除された箇所は「組合側では陛下巡幸の廿八日を期してサボに入ることを準備し….”」とありました。(Prange Call No. 47-loc-1407) 下記の画像をクリックすると拡大します。日本語ゲラのデジタル画像は当文庫館内および国立国会図書館デジタルコレクションにて閲覧いただけます。 天皇の巡幸はプランゲ文庫が所蔵する他の資料でも見られます。以下は一例です。

教育図書特集: 名簿・職員録

2015年8月より、当文庫は教育図書のデジタル化を開始しました。今後はデジタル化が終了した教育図書の中から興味深い資料をシリーズとして紹介していきます。シリーズ記事の一覧はこちらからご覧頂けます。 こちらの記事で紹介した「創立三十周年記念同窓會名簿 」を一例とし、様々な機関の名簿や職員録を当文庫は所蔵しています。現在スキャンが終了した教育図書の範囲では、約40点が確認されています。(数は2016年10月現在)また、既にスキャンが終了したレファレンス図書分野にも、名簿・職員録が含まれています。 多くの名簿・職員録は特定の読者を対象としていた為に発行数が大変少なく、当文庫以外に現存する可能性が大変低い資料もあると見られます。例えば下記の「柳井町学事関係職員録 」は、CCD文書によると発行部数は30部です。 下記は一例です。

1947年9月18日

Censored Newspaper Articles紹介の一環として、1947年の今日、9月18日に民間検閲局(CCD)へ提出された文書を紹介します。 1947年9月18日新聞之新聞が、キャスリン台風が関東地域一帯にもたらした被害に関する記事を民間検閲局(CCD)に提出し、削除(Delete)処分を受けました。(Prange Call No. 47-loc-0841) この記事は被害状況だけではなく各新聞社の報道の仕方にも言及し、朝日新聞が「GHQ側より特別の便宜を與えて貰つたのか」、特に写真を使った記事では「朝日の獨占」になった、と批判しています。下線部が削除処分を受けた箇所です。 左のCCD文書はクリックで拡大します。日本語ゲラは当文庫館内及び国立国会図書館館内限定での公開となります。