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1947年10月20日

Censored Newspaper Articles紹介の一環として、1947年の今日、10月20日に民間検閲局(CCD)へ提出された文書を紹介します。 1947年10月20日サンニュース・フォトスが「なぜに咲いたか九段の櫻」と題した記事と写真を民間検閲局(CCD)に提出しましたが、一部Delete(削除)処分を受けました。(Prange Call No. 47–loc-1279) 記事によると、靖国神社境内の一本の桜が10月20日の朝にちらほらと花を付け始めたとあります。記事は神社を訪れていた復員兵がそれをじっと見つめている様子を書きますが、最後の文がDelete処分を受けています。抜粋します。「… 冬も差し迫っている東京の空に狂い咲く一枝の桜と復員兵、変転きわまりない近ごろの世相の縮図ともいえようか」 残念ながら写真がCCDの文書裏に張り付いており(下記画像参照)、どのような写真であったのかを見ることが見ることができません。日本語記事のデジタル画像は当文庫館内および国立国会図書館デジタルコレクションにて閲覧いただけます。 Advertisements

1948年6月17日

Censored Newspaper Articles紹介の一環として、1948年の今日6月17日に民間検閲局(CCD)へ提出された文書を紹介します。 1948年6月17日読売新聞は、貿易庁が米国フォード社との間に1949年型フォード新車の輸入契約を結んだと報道する記事を民間検閲局(CCD)に提出しました。(Prange Call No. 48-loc-2314) 記事によると、1948年の7月頃からフォード社の日本指定販売店であるエムパイヤ自動車会社が請け負って輸入を開始する予定とのことです。また、この新型車の日本における販売価格は二千ドルを多少上回る予定とあります。検閲処分の理由は明確ではありませんが、この記事はSuppress(発禁)処分を受けました。 日本語の棒ゲラのデジタル画像は、当文庫館内および国立国会図書館デジタルコレクションにて閲覧いただけます。

1947年5月22日

Censored Newspaper Articles紹介の一環として、1947年の今日5月22日に民間検閲局(CCD)へ提出された文書を紹介します。 1947年5月22日、朝鮮新聞が「建青の使命」と題された記事を民間検閲局(CCD)に提出しました。(Prange Call No. 47-loc-0215) 日本語の手書き原稿によるとこの記事は「朝鮮建国促進青年同盟」のメンバーによって書かれたもので、「平和と自由の朝鮮建設のため」「我等は之を身を以て実践し得るばかりでなく、同胞を指導し得る実力ある朝鮮青年とならう」と読者に呼び掛けています。日本語手書き原稿およびCCDの残した英文文書によると、この記事の「序論」、「建青建国運動の基本方針(目標の確定)」、「目的達成への方途」の3章で数か所Delete(削除)処分を受けたようです。 日本語の手書き原稿のデジタル画像は、当文庫館内および国立国会図書館デジタルコレクションにて閲覧いただけます。

沖縄「県」呼称 – 検閲処分を受けた例

当ブログでは雑誌特集シリーズとして各都道府県で発行された雑誌を紹介していますが、沖縄県にて発行された雑誌は原則としてプランゲ文庫では所蔵していません。これは戦後沖縄県は米国によって統治されていたため、民間検閲局(CCD)の管轄下になかったためではないかと考えられます。1972年に本土復帰されるまで、沖縄県は「沖縄」もしくは「琉球列島」などと呼ばれたようですが「沖縄県」ではありませんでした。 プランゲ文庫の資料の中には「沖縄県」と記したが為に、CCDから検閲処分を受けたと思われる資料がいくつかありました。また沖縄を日本の一部として記載した為に処分を受けたものもありました。下記はその一部です。「養蚕経営基準摘要」以外は全て教育図書の分野に属しており、現在デジタル化を進めています。

1947年11月1日

Censored Newspaper Articles紹介の一環として、1947年の今日11月1日に民間検閲局(CCD)へ提出された文書を紹介します。 1947年11月1日、日本経済新聞が、岡山県・広島県・香川県・徳島県一帯ではサトウキビを栽培が盛んになっていると報じる記事を民間検閲局(CCD)に提出しました。(Prange Call No. 47-loc-1520) 記事によると、昨今は多くの農家が良田をつぶしてでも砂糖キビ畑を作ろうとする傾向がある、とのことです。これは供出に縛られる米麦よりも特に関西地方の闇市で売れる砂糖を栽培した方が儲かるだからだろう、と記事は推測しています。記事の半分以上が削除処分(Delete)を受けており、特に闇市での砂糖の取引額および該当四県の現在の砂糖キビ畑の数が厳しく削除されています。 日本語の棒ゲラ(「甘い汁を吸いたがる農家 良田もつぶしてふえる砂糖きびの栽培」)のデジタル画像は、当文庫館内および国立国会図書館デジタルコレクションにて閲覧いただけます。

1947年9月25日

Censored Newspaper Articles紹介の一環として、1947年の今日、9月25日に民間検閲局(CCD)へ提出された文書を紹介します。 1947年9月25日世界日報、時事新報、共同通信、政治新聞、東京タイムズの各紙が、アメリカ煙草が家庭用に配給される予定との記事を民間検閲局(CCD)に提出しました。しかし全ての記事がSuppress処分を受けました。(Prange Call No. 47-loc-0998, 0998a, 0998b, 0998c, 0998d) 「アメリカ煙草を家庭用配給 従来の配給量は減る」と題された世界日報の記事は「進駐軍の好意により」キャメルなどの米国煙草が相当数放出され、配給値段が決定次第、一般家庭配給に廻す予定だと述べています。(Call No. 47-loc-0998) 時事新報の記事「アメリカタバコ近く店頭に 専売局長官言明」によると、これはかねてより交渉が進められているが実現の可能性が少なくなっている米国煙草の輸入とは別の案件とのことです。(Call No. 47-loc-0998a) この記事によると、政府としてはこれらを農村に放出するよりも、適当な値段で全国に売り出し、その利益を使って農村に必要な品物を配給したいと考えているとあります。ただし政治新聞の記事によると、この放出は「特に農民にとの司令部の好意」とのことなので、現時点では価格や販売方法などを検討中とのことです。(Call No. 47-loc-0998c) 下記は世界日報の記事と共に保管されていた文書です。日本語ゲラ・手書き原稿のデジタル画像は当文庫館内および国立国会図書館デジタルコレクションにて閲覧いただけます。

教育図書特集: 「社會への旅 後篇」

2015年8月より、当文庫は教育図書のデジタル化を開始しました。デジタル化が終了した教育図書の中から興味深い資料をシリーズとして紹介していきます。 今回は「社會への旅 後篇」(Call No. 435-0016v_3)を取り上げます。 「社會への旅 前篇、中編、後篇」(奈良市: 奈良文庫, 1947)は、奈良文庫編集の社会科讀本です。後篇の第七章「大和の國」は県庁の役割に言及しており、35~37ページには奈良県庁の平面図が掲載されています。この説明文に「軍事裁判事務所(M.P.)」と書かれた箇所があります。この箇所について民間検閲局(CCD)の検閲官が「これは占領軍関係者が滞在する場所を示すのでDelete処分にするべき」と文書に書き残しています。ただし表紙にはOKと読める書き込みがあり、実際にDelete処分を受けたかどうかは不明です。