Leave a comment

Center for East Asian Studies (CEAS)

プランゲ文庫は、メリーランド大学のCenter for East Asian Studies (CEAS)というグループとパートナーシップを結んでいます。この記事ではCEASの活動と当文庫との関わりについて詳しく説明します。

CEASは東アジア(中国・日本・韓国)に関係を持つ当大学の教職員で成り立っています。ウェブサイトによると、CEASは様々なプログラムを提案し当大学における東アジア研究の助長を目的とする、とのことです。

CEAS_graduationcelemony2014

2014年にプランゲ文庫ロビーで行われた、証明書授与式の様子。中央は、CEASディレクターのキム教授(Seung-Kyung Kim) と、メイソン教授(Michelle Mason)

CEASは東アジア関連の科目(歴史や言語など多岐に亘る)を規定単位数履修した学部生に「証明書」の授与を行っています。2013年に、ミッシェル・メイソン教授がこの証明書認定に該当するクラス(Readings in Japanese Cultural Studies, JAPN 402)で、当文庫の訪問をされたことがありました。その時の報告はこちらをご覧ください。

JpnSpeakersSeries_Spring2014

2014年に行われた、College of William and Mary大学のクロニン教授(Michael Cronin) による、公開レクチャー”Restaging Japanese History in Popular Culture”の様子

CEASはまた、Japan Speaker SeriesをJapanese Program of the School of Languages, Literatures and Cultures学部と共催しています。毎学期日本関連の研究者を招き、様々なトピックの公開レクチャーを行っています。

当文庫にとってCEASは、東アジアを専門とするメリーランド大学教職員とのコミュニケーションの場です。彼らの研究分野を熟知することによって、大学図書館として的確な研究補助が可能となると考えています。また、図書館が新たに入手した資料の紹介なども積極的に行います。

今後もCEAS関連のイベントなどを随時お知らせいたします。

Leave a comment

労働関係シンポジウムのお知らせと、関連資料の紹介

BLOG_Organizing_for_Power_and_Worker's_Rights_March20152015年3月5日、メリーランド大学歴史学部にあるCenter for the History of the New America が、労働関係学(Labor Studies)のシンポジウムを予定しています。Organizing for Power and Workers’ Rights in the 21st Century  と題したこのシンポジウムはパネルディスカッションなどに加え、プランゲ文庫が所属するSpecial Collections and University Archives (SCUA)のツアーを企画しています。SCUAには George Meany Memorial AFL-CIO Archive があり、これは労働関係の研究にとって不可欠な資料群です。AFL-CIO Archivesは2013年に当大学図書館に寄贈されたもので、四千万枚以上の文書などで成り立っており、寄贈資料としては過去最大規模です。

AFL-CIO Archivesのツアーと共にプランゲ文庫が所蔵する労働関係資料の展示も行います。当文庫は労働法や労働教育をはじめとし、占領期に開花した労働運動などを色鮮やかに映し出す資料を多数所蔵しています。下記に様々な資料群からの例を紹介します。

 図書:

Sanbetsu rifuretto/産別リーフレット (Sanbetsu Kaigi Kyoikubu/産別會議教育部, 1949) (Prange Call No. HD-1439v_4)

“産別リーフレット” (産別會議教育部, 1949) (Prange Call No. HD-1439v_4)

図書においては、「工業・土地・労働」の分野資料(米国議会図書館分類表のHDカテゴリー)のデジタル化を終了しましたので、当大学のオンラインカタログ、また国会図書館のデジタルコレクションにて検索可能です。これらの資料はプランゲ文庫館内及び国立国会図書館デジタルコレクションにて全デジタル画像をご覧いただけます。(どちらも館内からのアクセス限定となっております。)

 

ポスターと壁新聞

Labor_posters

Prange Call No. NZK25 – 29, 30, 42

情報を迅速に広める手段のひとつとして、ポスターや壁新聞は、労働組合によって多く利用されました。当文庫は計285枚のポスター・壁新聞を所蔵しており、この中には右の写真にみるように労働関係のポスターも含まれています。一部のポスター・壁新聞はマイクロフィルム化及びデジタル化されており、当文庫館内にて利用に供されています。

 

Censored Newspaper Articles:

先日デジタル化を終了したCensored Newspaper Articlesにも、特に労働組合に関する新聞記事が多数含まれています。下記の例をご覧ください。

  • 米国船の船内作業に日本労働者を使用するな – Seattle agent Ed Coester of the Sailors Union of the Pacific AFL said immediate steps would be taken to prevent use of Japanese labor on American ships in Japanese ports [Kyodo Tsushin, 5/21/1947] (Prange Call No. 47-frn-0447)
  • 新労働法の成立に抗議スト瀕発の微 – “The new labor bill is protested by many strikes”  [The Sun Pictorial Daily, 7/3/1947] (Prange Call No. 47-frn-0644)

他にも、「広管労働」 、「九州労働新聞」、「労働民報」といった新聞もCensored Newspaper Articlesに含まれています。

雑誌:

月刊労働組合" (Prange Call No. G212), "働く人のひろば" (Prange Call No H280)

月刊労働組合” (Prange Call No. G212), “働く人のひろば” (Prange Call No H280)

20世紀メディア情報データベースによると、労働関係の雑誌が1,000タイトル以上当文庫に所蔵されており、特に教職員労働組合や鉄道労働組合が刊行したものなどが多く含まれます。これらの雑誌は全てマイクロフィルム化されており、当大学のマッケルディン図書館や国立国会図書館などでご利用いただけます。

 

寄贈資料:

48-loc-1484

(Prange Call No. 48-loc-1484)

労働関係の寄贈資料では、ジョン・R・ハロルド文書(John R. Harold Papers)が最大の資料群と言えるでしょう。ハロルド氏は、連合国軍最高司令官総司令部(SCAP)労働課で労使関係責任者代理の職に就き、日本民衆に対する労使関係教育に力を注いだ人物です。上で紹介したCensored Newspaper Articlesにも、ハロルド氏関連の新聞記事がありました。アカハタが掲載しようとしたこの記事は、発禁(Suppress)処分をうけました。[“Declaration of ‘Hatred of Communism’ by John Harold”  アカハタ 5/17/1948] (Prange Call No. 48-loc-1484)

また、先ほど当文庫が寄贈を受けた資料に、Mead Smith Karras Papersがあります。この資料群は主に、占領期の女性と子どもの労働環境について研究できる資料と考えられますが、現時点では未整理ですので興味のある方はprangebunko@umd.eduまでご連絡ください。

報道写真コレクション:

labor_photographs

共同通信 (Prange Call No. K584, K3581)

報道写真コレクション(共同通信、時事通信、サン)にも、労働組合の会合やメイデーの集会を写した写真が多数ありました。

  • K0330 Kyodo Tsushin [1949]/02/21 全日本金属鉱山 労働組合員のハンスト
  • K0584 Kyodo Tsushin 1948/05/27 職を求める自由労働者 都庁に押かく

その他:

  •  当文庫が所蔵する集会配布物(計147点)にも、労働組合が発行したチラシなどが見受けられます。
Leave a comment

出版物紹介: 犬の帝国 : 幕末ニッポンから現代まで

Skabelund犬の帝国 : 幕末ニッポンから現代まで   (アーロン・スキャブランド. 2009, 東京: 岩波書店)

[英語版:Empire of dogs: canines, Japan, and the making of the modern imperial world.(2011. Ithaca: Cornell University Press.)]

アーロン・スキャブランド教授(Aaron Skabelund -Brigham Young University)が2009年に出版された「犬の帝国:幕末ニッポンから現代まで」を紹介します。スキャブランド教授は2002-2003年度の20世紀ジャパン・リサーチ・アワード受賞者でもあります。

「犬の帝国」でスキャブランド教授は、「犬」が日本社会(明治~平成)の中で果した役割を再考します。犬は単なるペットではなく、冨の象徴であり時には軍事資源でもありえた事実を挙げ、飼い主の社会的地位をも定義する存在であった、とスキャブランド教授は主張します。

戦後の日本社会と犬の関係性については、5章で詳しく述べられています。スキャブランド教授はこの章で、第二次世界大戦後「いい」犬のイメージがいかにして各メディアによって日本人の心に植えつけられたかを論じます。当文庫の所蔵物をみても、様々な資料に犬が登場することがわかります。例として児童書デジタルコレクションを見ると、タイトルに「犬」とつく資料が22件見つかりました。また20世紀メディア情報データベースによると少なくとも6件犬関連の雑誌が当文庫に所蔵されています。(例:ドッグワールド [犬の世界社] – Prange Call No. D229)

Leave a comment

Flickrギャラリー更新のお知らせ

当文庫はこの度、現在デジタル化を進めているCensored Newspaper Articlesから民間検閲局(CCD)文書の例、70点をFlickrギャラリーにて新たに公開いたしました。図書雑誌に関連するCCD文書は、既にFlickrギャラリーにて公開しています。

Leave a comment

ロバート・P・シュスター写真集

Schusterロバート・P・シュスター氏(Robert P. Schuster)は医療機器修理の専門家として占領軍の所属となり、日本に滞在しました。ロバート・P・シュスター写真集(Robert P. Schuster Photographs)は、シュスター氏自身が撮影した計738枚の写真から成り立ち、その中には氏自身のコメントがつけられている写真も多々あります。大多数の写真は1946年に撮影されたもので、氏の日本における体験を映し出しています。

シュスター写真集のリスト(PDF)は、こちらのページにて公開しており、資料は文庫内にてご利用いただけます。

Leave a comment

「検索及びアクセス方法一覧表」更新のお知らせ

検索及びアクセス方法一覧表」の更新をお知らせします。この一覧表は、どの分野において資料の整理が終了しており、またどのように検索・アクセスできるかを一目でわかるようにしたものです。当文庫ウェブサイトのこちらのページにてご覧いただけます。今回この一覧表を更新するにあたり、以下の点を達成することを目標としました。

  • 現在ご利用いただけない資料を明確にすること:デジタル化作業中の資料利用は一時的に制限しています。目的の資料が利用可能か否かを、ご訪問前に確認していただけます。
  • 最適な研究場所を伝えること:過去20年に亘り、プランゲ文庫は国立国会図書館と共に当文庫所蔵の新聞・雑誌のマイクロフィルム化に取り組んでまいりました。現在は図書のデジタル化を進めております。新聞・雑誌のマイクロフィルムを所蔵する他機関を案内することによって、それぞれの研究者が最も理にかなった研究場所を選択できます。また、図書のデジタル画像は国立国会図書館及びプランゲ文庫(どちらも館内閲覧限定)にてご利用いただけます。
  • 最も有効な検索方法を提示すること:当文庫の資料検索には、様々な検索ツールを使い分けていただく必要があります。例を挙げると、国立国会図書館デジタルコレクション、有料データベース(NPOが運営)、そしてメリーランド大学のオンラインカタログなどがあります。個人のニーズにあった検索方法を知ることが、資料検索の効率アップに繋がると考えています。
  • 当文庫が所蔵する様々な資料群を案内すること:例えば宗教学の研究者は、当文庫の児童書コレクションをご存じないかもしれません。児童書コレクションにも子どもを対象にした宗教関連本が多数あるにもかかわらず、です。最新の資料群の整理状況を把握して頂き、その中から新しい研究テーマ・資料を発見される可能性を期待しています。

この一覧表に関するお問い合わせ・ご感想があれば、是非prangebunko[at]umd.eduまでお知らせください。

[注記:この一覧表は、当文庫所蔵資料を全てリスト化したものではなく、現時点で整理が終了もしくは進行中のものをリスト化しています。このリストは随時更新します。]

Leave a comment

1948年1月17日

現在デジタル化を進めているCensored Newspaper Articles紹介の一環として、1948年の今日、1月17日に民間検閲局(CCD)へ提出された文書を紹介します。

1948年1月17日読売新聞は、原爆傷害調査委員会(ABCC)実験室の移転を報道しようとしました。しかしこの記事は民間検閲局(CCD)によって「Suppress」(発禁)処分を受けたと考えられます。提出された日本語記事ゲラやCCDが残した文書には、発禁処分の理由は記されていません。日本語記事ゲラには「…現在研究室が狭溢なので近く委員会は市内の浅野図書館に移轉、内容を完備、原子研究の殿堂として新発足することになった」とあります。

下記の画像はCCD文書です。(クリックで拡大。個々の画像右下のview full sizeをクリックで更に拡大)日本語記事ゲラの画像は当文庫館内限定での公開となります。

Follow

Get every new post delivered to your Inbox.

Join 25 other followers