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iSchool (メリーランド大学図書館学学科)インターン生より (2017) – Mead Smith Karras Papers

[本記事はAshley Victoria Haddix(2017年秋学期 iSchool Field Studies インターン)による寄稿です。彼女のインターンについての記事はこちらからどうぞ]

Mead Smith Karras

ゴードン W.プランゲ文庫のインターンシップでは、ミード・スミス・カラス・ぺーパー(Mead Smith Karras Papers)を整理する仕事を任されました。

ミード・スミス・カラス氏(Mead Smith Karras)は、1946~1949年の間エコノミストとしてSCAPの労働課に勤務し、労働省婦人少年局(Women’s and Minor’s Bureau)の新設や、労働基準法を通じて女性と子どもの労働環境を改善するため奔走しました。

カラス・ペーパーには、GHQの正式な月報が含まれており、ここには賃金や労働立法、労働組合員や労働組合運動などの情報が多く記録されています。これらの月報からは、戦後復興に向かう日本において国民の労働に対する考え方などが常に変動していたことが見て取れます。

また、紙芝居やGHQの労働課が作成したポスターなど、ユニークな資料もカラス・ペーパーに含まれています。ポスターには、未成年が働く場合の安全確保や、女性が労働組合を結成する手助けをする情報などが記載されています。カラス氏が1949年に日本を去る際、労働省婦人少年局の各地方の代表者から送られた感謝状もありました。これらの手紙は、カラス氏が戦後の日本女性の労働環境改善において多大な功績を残したということだけではなく、働く女性達と個人的な親交を深めていたことを象徴する資料と言えます。

カラス・ペーパーを整理し終わり、この資料群は戦後日本を理解するために非常に重要な資料だと改めて感じました。カラス・ペーパーは下記のウェブサイトから詳しく検索できます。

https://archives.lib.umd.edu/repositories/2/resources/1419

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